子無し共働き主婦の根暗な日常

根暗で後ろ向き。駄目人間の愚痴と日記。

10年

東日本大地震から10年。
もうあれから10年も経つのか。

10年前の3月11日、金曜日だった。
私は実家住まいで、偶然その日は仕事が休みだった。本当にたまたま。
実家は静岡県だが、かなり長い時間大きく揺れた。
家には自分1人で2階の自室にいたがすぐにリビングに降りて来てテレビをつけたっけ。当時飼っていた犬がずっと吠えていたのを覚えている。
夕方4時近くになりあの津波の映像がリアルタイムで流れたときには震えた。
とんでもないことが起きたんだと分かった。

あの時の異様な状態はよく覚えている。
テレビで流れる被害状況、どんどん増えていく死者数。
どの局もバラエティは自粛。ニュースばかり。
CMはすべてAC。あのポポポポーンの明るい感じの曲が返って不気味だった。
続く原発事故も。情報が入り乱れてどうなってるのかわからない状況。
政治家も偉い教授も、原発は大丈夫・問題ありませんメルトダウンなんて有り得ません、と繰り返すだけ。
(最近NHKの番組で見たが、実はもう早い段階からメルトダウンしていてかなりやばい状況なのが一部の関係者に分かっていたらしいけど…?)

被災地から遠く離れた静岡県ですらスーパーからは乾電池、非常食、水、トイレットペーパーが消えたっけ。
ガソリンスタンドは大行列。
いつも通勤で使っていた海沿いの道は12日の夕方まで通行止めになった。
あの時の日本全体の張り詰めた雰囲気は凄かったな。

そして思い出すのが当時勤めていた会社。
社員6人ほどのブラック零細企業だった。
次の12日は仕事のはずだったが道路が通行止めで行けないので休ませて貰った。
私の家からはその道を通らなければいけない会社だったから。

社長に電話したら、
「え?なんでこれないの?海側の道がダメなら山道使って迂回して来ればいいじゃん。
一回山梨県まで北上してからまた静岡に入れば良いんだ」
みたいなわけわかんないこと言われて殺意が湧いた。何時間かかるんだよ。
どうしてもその日に出勤しなきゃいけないような急ぎの仕事もねーよ。アホか。
危ないから今日は休めって言ってくれよ。
道路の通行止めは12日の夕方に解除された。
そしたら今度は職場の40代の男の先輩から電話がかかって来て、
「通行止め解除されたんだから今から来るよね?俺ならどんな事があっても何がなんでも出勤するけど?ただサボりたいだけなんじゃない?」
って言われた。
着いた頃には終業時間だろ…どんだけブラックなんだよって思った。
クソすぎて結局次の年に退職した。
今となってはブラックで業界じゃちょいと知られた会社だったから結局辞めるきっかけになって良かったかな。


あれから10年。
熊本地震も北海道胆振地震もあって豪雨災害もあった。
またそう遠くないうちに大きな災害が起きるんだろうな。
次はどこだろう。
あの時を思い出して日々の生活の中で緩みがちな災害に対する意識や備えを再確認しなければいけないのだと強く思う。